パワーコンディショナーの寿命について

太陽光発電システムで気になるものの1つに機器自体の寿命があります。寿命はシステム導入における大切な要素の1つです。例えば、初期投資が回収される前に壊れてしまうと新たに機器の購入が必要になり、その結果、金額面においていつまで経ってもシステム導入のプラス効果が得られないということになります。太陽光発電システムでは、パネルに関しては摩耗等が無いために半永久的な発電が可能とされ、一般的には30年程度は持つと言われています。

一方、システムで重要な役割を持つパワーコンディショナーの場合には、その寿命は10年程度とされています。これは、仮に10年以上の長期ローンを組んだ場合には、パワーコンディショナーの交換リスクが高くなることを意味しています。パワーコンディショナーは各メーカーが保証期間を設けており、ほとんどの場合、10年間を無料保証期間として定めています。また、大手メーカーの中には、有償とすることでさらに15年の保証延長を付けるところもあります。

太陽光発電システムではモジュール出力保証と機器保証の2つを設けているケースが多く、例えば、モジュール出力保証では保証期間内でモジュール下限値の90%未満の出力しか得らえない場合に保証を行う内容になります。パワーコンディショナーは機器保証に含まれており、他に、太陽電池モジュール、昇圧ユニット、接続箱、メーカー純正架台が対象機器となっています。パワーコンディショナーの寿命はパネルに比べて短いものの、各メーカーが10年の無料保証を設けていることから、少なくとも、その期間中に寿命が来ることは無いと判断をすることができます。一方、寿命を少しでも伸ばすには定期的な点検は欠かせなく、必要に応じてメンテナンスを行うことで機器本来が持つ能力を維持することができます。